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通常の光散乱では,入射光と散乱光の波長は同じである。ところが,ラマン散乱で観測される光の波長は,入射光とは異なり,波長が長くなったり短くなったりする。これは,光が分子によって散乱される際,その光子のエネルギーの一部が分子の振動エネルギー(回転/電子エネルギーのこともある)に奪われる,または,分子の振動エネルギーが光子のエネルギーに加算されるためである。その意味で,ラマン散乱とは,分子による光の“非弾性散乱”である,とも言えよう。通常の光の散乱にくらべて,ラマン散乱光は一般にひじょうに微弱な光である。
分子はさまざまな振動モードをもち,それらは異なる振動エネルギーをもつため,ラマン散乱光には多数の波長の異なる成分が含まれる。ラマン散乱光を分光すると,多数の鋭いバンドからなるラマンスペクトルが得られる。このスペクトルは,分子やその構造に特有のパターンを示すため,ラマンスペクトルはしばしば“分子の指紋”とよばれる。
ラマン散乱https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/story/newsletter/keywords/20/01.html
非線形光学効果とは、高強度の光を誘電体中に注入した際に発生する非線形応答の総称である。 非線形光学効果を応用することによって、全光型のデバイスを実現することが出来るので、今後ますます 高速化する未来のフォトニックネットワークにおいて非常に重要な役割を果たすことが期待されている。具体的に非線形光学効果においては、光電界が分極に対し非線形な応答を示す。光ファイバは、SiO2で構成されているため反転対称性を示し、 x(2)=0となるため、光ファイバ中で発生する非線形光学効果は3次の非線形光学効果であると言える。 これによって屈折率が光りの強度にも依存するようになり、このことを特に光Kerr効果と言う。 この光Kerr効果の中で特に注目されているのが四光波混合(FWM:Four Wave Mixing)と呼ばれる現象である。 四光波混合とは高非線形光ファイバに周波数が異なる3つの光を入射した際に、もう1つの異なる周波数を持つ光が発生する現象である。 以下、図1に四光波混合の概念図を示す。
四光波混合 http://www.cntp.t.u-tokyo.ac.jp/abstract/nonlinear?lang=jp
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