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公共用物は公物の一つで行政活動を行うために必要とされ、公物とは所有権の帰属主体は無関係である国有・公有・私有を問わない。一般公衆の使用や行政主体の使用で意思表示をし、公の目的に供されるものであること。公用開始から公用廃止まで性質を維持し、公用廃止によって公物としての性質を失い、公法上の制限から解除される。また、電波や空気などの無体物は除き、有体物に限られる。動産である公立図書館の書籍や市民体育館のスポーツ施設、公立図書館や市民体育館といった建物などの不動産を問わない。
除外するものとして、国または公共団体などの行政主体によるもので、例えば私人が私有地を道路用、公園用その他、公の目的に提供しても公物ではない。また、直接であって未開墾地、貸付地、現金、有価証券など間接的に行政主体の財政に寄与するものや納税のために物納された更地など使用されていないものは除く。ただし、公物法理論が念頭においているのは主として河川の流水を含めた不動産である。また、無体物である電波は国が管理し、その一部は国が直接公の目的に供しているが、公物法ができたときには人が支配できるものではなかったため、公物ではない。利用の結果、鉱物や石油などの資源は消費され、また、地下水は民法上、土地所有権に含まれるものであって公物ではないとされる。
行政財産である公物の定義については国有財産法がある。国有財産法では第2条に国有財産の範囲を示している。国の負担において国有となった財産または法令の規定により、若しくは寄付によって国有となった財産である。不動産・船舶・浮標・浮桟橋及び浮ドック並びに航空機、またそれらの従物、地上権、地役権、鉱業権、それらに準ずる権利、特許権、著作権、商標権、実用新案権、株式、新株予約券、社債、地方債、信託の受益権や準ずる出資権と示される。また、地方自治法第238条4項でも示されている。そして、公の施設は地方自治法第244条第1項において「住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設」と定義される。また、次の5つの要件を満たすものと考え得られる。
①住民の利用に供するため
②当該地方公共団体の住民の利用に供するためのもの
③住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するため
④地方公共団体が設けるもの
⑤施設であることである。
例えば、具体例としては体育館、運動場、プールといった体育施設、博物館、美術館、図書館、文化会館、公民館、コミュニティセンターなどの教育・文化施設、老人福祉施設、児童福祉施設、保育園などの社会福祉施設、公立病院、上下水道、工業用水道、バス路線などの公営企業である。公園、道路、河川、公立学校、公営住宅、墓地なども含まれる。地方公共団体は「公の施設」を設置する場合、賃借権、使用貸借権によって施設を住民に利用させる権原を取得した場合においても、これを公の施設とすることができる[1]。公共用物の定義を要約すると、①所有権の帰属主体は無関係、②国有・公有・私有を問わない。③一般公衆の使用や行政主体の使用で意思表示をし、④公の目的に供されるものであること。⑤有体物に限られる。また、⑤動産・不動産を問わない。⑥関節ではなく直接公衆の使用に解放されるとなる。
行政財産は法律国有財産法では第2条で規定され、前述したが、国の負担において国有となった財産または法令の規定により、若しくは寄付によって国有となった財産である。不動産や船舶、採掘のための鉱業権、知的財産の特許権、著作権や株式や債券などとされ、地方自治法第238条4項でもその定義が記されている。その中で公共用物とするためには①所有権の帰属主体は無関係、②国有である。③一般公衆の使用や行政主体の使用で意思表示が必要、④公の目的に供され、⑤権利も権利書などの有体物であり、⑤動産・不動産を問わない。⑥直接公衆の使用に解放される場合に公共用物とできると考えられる。
自然公物は河川や海辺などであり、河川は流水を含めて河川法により公共用物と定義されている。条件を確認してみると①所有権の帰属主体は無関係、②国有・公有・私有を問わない。③一般公衆の使用や行政主体の使用で意思表示をし、④公の目的に供されるものであり、⑤有体物であり、⑤動産・不動産を問わない。⑥直接公衆使用での解放される場合に公共用物となる。
人工公物の例としては道路、公園、人工的に手が加えられた河川があり、道路は道路法第1条では『交通の発達に寄与し、公共の福祉を増進する』とあり、①所有権の帰属主体は無関係②道路の国有・公有・私有は問わない。③一般公衆の使用や行政主体の使用で意思表示をしてある場合で、④公の目的に供されるものであること。⑤もちろん有体物である。⑤動産・不動産を問わない。⑥直接公衆の使用に解放される場合、前述したように私人が私有地を公の目的で供されるもの以外は公共用物と言えると考えられる。
【参考文献】
[1]第3章 自治体から寄せられた質問と回答 https://www.daiichihoki.co.jp
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