【教育】対照言語学 〜言語習得の過程〜

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日本人はこれまで日本語を身につけておけば、大多数が問題なく生涯生活をすることができていた。しかし、これからの日本人は他言語でのコミュニケーションを取らなければいけない時代がやってきている。いまや日本の教育は小学校から英語教育が始まっており、バイリンガルが当たり前という時代も来るかもしれない。また、インターネットの普及により世界との距離が近くなり、今や日本だけで収まる物事は限られている。Lennebergによると、人間には言語を学習するのに適した年齢があり、その年齢を超えると言語を習得しようとしても完全には習得できない。その年齢は12~13歳だという。これは臨界期仮説(CPH:Critical period Hypothesis)と言われる。では、思春期以降に外国語は身につけられないのか。いやそれは違う。乳幼児から学童期の子供の言語取得の特徴としては、自分の周囲の人々の言葉をまねして習得していくのに対して、思春期以降ではある程度すでに言語を身につける方法が1つ備わっている。母国語習得の枠、言語を身につけるための脳の構成自体が備わっていれば、何歳になっても言語を身に着けることができるとLennebergは述べている1)。思春期以降においては子供と同じように言語を習得していくことはできない。他人からもうある程度言語に対して理解していて当然であると思われ、また、人に気軽に教わる相手がいないといった社会的や心理的影響が作用している。

そして、日本学術会議の言語・文学委員会に属する「文化の邂逅と言語分科会」は 2016 年 11 月 14 日に 提言「ことばに対する能動的態度を育てる取組み─初等中等教育における英語教育の発展のために─」を公表した2)。これにより、日本の英語教育に問題がないとは言えない。思春期以降で外国語を身につけるため、外国語に多く触れ、統語処理をいかに早く自動化させるかが重要である。そのためには、他の言語と比較し学習において具体的な事例を挙げ、間違え易い点を意識しておくことが重要であると考えられる。

授業・教材づくりの提案

上に述べたように母国語以外の外国語の早期取得には思春期前から学習を行うべきである。加えて、対照言語学の観点から、母国語と英語などの第二言語を融合させた国際コミュニケーションの授業を取り入れるべきだと考える。これまで、日本の教育では、日本語を学ぶ過程で少ない割合で英語の授業が加えられている。この科目では、二つの言語を一つの授業で比べて、その違いを理解する時間を確保することで第二言語取得の近道になる。

参考文献

1)    Mcnamara J(1973)’’Nersuries, Streets and Classrooms:SomeComperisons and Deductions,’’MLJ,57,5-6,pp.250-254

2)    「英語の授業は基本的に 英語で行う」方針についてhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/22/11/22_11_78/_pdf/-char/ja

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